AI時代の子育て奮闘記

暗算が早い子の頭の中、暗算が遅い子の頭の中ー算数ができる子が持っている「量的感覚」のこと

こんにちは。暗算おそ子です。
あなたは子供の頃、算数の計算は速い方でしたか?
もしかしたら、子供の頃に算数の足し算、引き算が遅くて嫌な思いをした、という方も中にはいらっしゃるかもしれません。
 
お子さんの暗算の速さが気になる、という方に向けて暗算が早い子と遅い子の頭の中で何が起こっているかをお伝えしたいと思います。
 

1. 「数」の捉え方は2種類ある

「数」とは何か?それは「量」を文字で表したものです。つまり数=量です。

 
もちろん例外はたくさんあります。例えば、順序・回数などを表す場合がありますが、数という概念のベースにあるは「数=量」だと思います。
 
そして、「数」の捉え方・・・つまり”頭の中で数をどのように認識しているか?”は人によって違います。
 
ある人にとっては、数=量 です。
そして、ある人にとっては、 数=順序 なのです。
多くの方がこのどちらかで認識をしています。
 
まれに、数=色、数=模様と認識する特殊能力をもった方がいるようですが、そういう特殊能力については私はわかりませんのでここでは触れません。

 

1-1. 計算が遅い子の頭の中

計算が遅い子の頭の中では、数=順序です。
例えば、2+1=3 という足し算をするときのことを考えてみます。
 
計算が遅い子は「2の1つ次の数は3」ということをやっています。こんな考え方をしていたら計算が遅いのは当然ですよね。
計算間違いもかなりの確率で発生します。

 
では、桁数が増えてくるとどうなるでしょうか?
29 + 32 = を考えて見ましょう。
 
数を順序として捉えていると、これぐらいの足し算のレベルでも筆算を使わないと計算できません。。。。(はい、私のことです。)
まず一桁目を足します。 9 + 2 = 11
 
で、1繰り上がるから・・・・とごにょごにょと計算しているとだんだん訳がわからなくなってきます。(これ、マジの話です。)

 
2桁を越えると、順番を数えるという方法では対処仕切れませんから「筆算の手順を覚えてその通りにやる」とか、そういう方法での計算になってくるので計算がそもそも面倒臭い。おまけに答えを間違えるわ、遅いわ、どうしてこんな簡単な計算も間違えるの!!と叱られるわで、だんだん算数が嫌いになっていくのです。
 

1-2. 計算が早い子の頭の中

では、計算が早い子の頭の中はどうなっているかというと・・・数=量になっています。
つまり、2という数字を見たときに具体的な量が頭の中で想像できているということです。

ここまではっきりとビジュアルが見えている訳ではないと思います。こういう雰囲気で数を捉えている、という雰囲気を表したものです。
 
2+1=3だったら、式をみた瞬間に3という量が見えています。

 
二桁の足し算29 + 32 = なら、こうです。

 
10のかたまりを作ることを意識すれば、瞬時に量が把握できるはずです。
 
そんなの当たり前じゃん!って思いました?計算が遅い人は、これが見えていないのですよ。。。トホホ
 
このように、数を量として把握できる感覚のことを「量的感覚」というそうです。

 

2. 量的感覚を育てるおもちゃ

計算が早くなるための量的な感覚は後から身につけることができるものだと思いますか?それとも先天的な才能だと思いますか?
 
これは私の感じたことですが、ある程度は「先天的な才能に依存する部分もある」と思います。ですが、後から量的感覚を育てることは可能だと思っています。なぜなら、私は大人になってから量を把握するトレーニングをちょこっとだけやりましたが、身につけることができたからです。
(ですが、大人の場合はトレーニングをやめてしまうと、すぐにこの感覚がなくなってしまいます・・・・というわけで私、暗算苦手ですww)
 
小学校低学年ぐらいまでのお子さんでしたら、おもちゃなどで遊びながら量的感覚を身につけられますよ。そんなおもちゃをいくつかご紹介します。

2-1. 王道のレゴ

なんといってもレゴ! レゴが優れているのは、ブロックのポッチでいろいろな数の組み合わせを視覚的に捉えられることです。

 
「3と3で6」「4と2で6」とブロックを積み重ねながら、4歳児でも簡単に足し算をやっています。本人はそれが足し算だとは夢にも思っていないでしょう。ニヤ(・∀・)ニヤ
 
また、レゴを遊び倒している子は、量を瞬時に把握する能力も高いようです。ポッチ12個のブロックとか、見ただけで量が分かるようです。
レゴは空間認識能力も高めてくれますし、一石三鳥ぐらいお得だと思います^ ^
 

2-2. 100玉そろばん

10のかたまりを理解するといえば、コレですね。。。。ですが、うちの息子の食いつきは今ひとつ。私がお勉強の道具として使いすぎたからかもしれません。

 

2-3. モンテッソーリの金ビーズ

10進法の理解にはこれ! 1が10個で10、10のかたまりが10個で100、100のかたまりが10個で1000。と1000の数まで一気に理解できます。

 
これはモンテッソーリ教育という教育法の中で、「教具」として使われるものです。
モンテッソーリというと小難しそうですね。
どう使えばいいのかしら?とか、教え方がわからないわ。という心配もあるかもしれませんが、安心してください。
 
私はモンテッソーリの決まった使い方にとらわれる必要はないと思っています。というか、うちの息子は決まったやり方が大嫌い!モンテッソーリの正しい型にハメようものなら喧嘩になってしまいます。
 
こんなものはリビングの机の上に転がしておいて、適当に遊ばせておけば充分です。
量が目に見えていれば、それでいいのです。
 
少し前までこのおもちゃは、Amazomで1,600円ぐらいで売られていましたが、今はもう売っていないみたいですね。残念です。本物のちゃんとしたセットは数万円するので家庭ではなかなか買えません。Amazonで「モンテッソーリ 金ビーズ」「10進法」などというキーワードで定期的にチェックされるといいと思います。
 

3. ドリルやプリントをやらせても計算は早くならない

「とにかく数をこなせば早くなるはず!」ということで、市販のドリル、学校からの大量のプリント、塾のプリントなどを大量にやらせているケースもあるかと思います。
 
が、私自身の経験からそれはあまり効果がないと思っています。
量的感覚が育っている子がさらに感覚を磨き上げるために訓練するのはありかもしれませんが、量的な感覚がないままドリルをやるのはむしろ逆効果。

・計算の答えを暗記して解こうとする
・算数が嫌いになる

など、負の影響の方が大きいです。私がそうでした。
まずは、「量的感覚」を育てるのが先。えんぴつをもたせて数を書いたり、ドリルをやったりするのはそのあとで十分です。

 

4. まとめ

最後に。
どんな手を尽くしても、どうしても量的感覚が見につかない子はいると思います。
大丈夫です。安心してください。
計算なんてAIスピーカーに尋ねればすぐに答えを教えてくれる時代が来ているのですから。計算が速いかどうかなんてどうでもいいことです。
 
じゃあなんでこんな記事を書いたのかというと、「これが1000の量だ!」と見た目で量を把握できたとき、私自身がとても感動して楽しかったからです。

 
大事なのは、数って面白いなあ楽しいなあと思えることだと思います。今回紹介したおもちゃで、数と楽しく遊んでもらえたら嬉しいです。

伴野悠佳 / YUKA TOMONO
この記事の著者伴野悠佳 / YUKA TOMONO
教育ヲタクの1児の母。自称ニコニコキッズクリエーター。東京理科大学大学院卒。元SE。小学生の頃から教育書を読んでいた教育ヲタク。大学では、電池の素材の性質について実験とコンピューターシミュレーションを比較する研究を行っていたことがきっかけでSEになる。出産&育休後、子ども向けプログラミング教室講師、子どもたちの考える力を育てるオンライン塾の講師。