AI時代の子育て奮闘記

2020年教育改革-AI時代の教育指標「ブルームタキソノミー」の話

1-2年ほど前までは「2020年の教育改革は、明治維新以来の改革!」とだいぶ盛り上がりをみせていた、2020年の学習指導要領改訂ですが・・・
最近は
・先生の働き方の問題
・アクティブラーニングに対する弱気な記事
・教育改革に対する批判的な記事
など、ネガティブ情報もちらほら目にするようになり、ちゃんと教育は変わってくれるのかだんだん心配になっている教育ヲタ母です。

こうなったらもう学校任せにしてはおれません。教育ヲタクの血が騒ぎますw。家庭学習という選択肢も残しておかなくては!

というわけで、2020年の教育改革でかなり参考にされたと思われる指標「ブルームタキソノミー」について書いてみたいと思います。2020年はもちろん、AI時代の教育ではこの指標の上のレベルを目指すのが、スタンダードになるはずです。

1. ブルームタキソノミーって何?!

そもそもブルームタキソノミーっていったいなんなんでしょうか?まずはブルームタキソノミーについて解説します。

1-1.ブルームタキソノミーとは

まずブルームタキソノミーは、呼び方がいろいろあります。

英語では「Bloom’s Taxonomy」
そのままカタカナにしたのが「ブルームタキソノミー」
日本語訳は「ブルームの目標分類学」

タキソノミーとは「分類学」という意味の単語です。

ベンジャミン・サミュエル・ブルームさんの研究グループが考えた、教育の目標を分類したものを「ブルームタキソノミー」というんですね。じつは、最初にブルームさんたちがこのテーマに取り組み始めたのが1948年といいますから、もう70年も前のものなんです。
 
ブルームらは教育目標をつぎのように分類しました。

▼認知的領域の目標分類学

「教育というものは知識を覚えるだけではダメだ」ということは1948年当時から問題視されていたそうで、「何がどうなったら、知識以上のことを学べたといえるのか?」ということを整理したのがこのブループタキソノミーなのです。

 

1-2. 2020年に注目すべきは改訂版のブルームタキソノミー

で70年前に作られたこのタキソノミーですが、2001年にブルームの弟子たちによって改訂版が出されています。改訂版では、さらに「知識次元」というもう一つの指標が提示され、「タキソノミーテーブル」という「表」の形で示されました。

文部科学省 教育課程企画特別部会 資料2より抜粋
上図は、文部科学省の資料になります。このことから、文部科学省が学習指導要領改訂にあたってブルームタキソノミーを意識していることが伺えます。
 

1-3. 私学ではすでに導入が始まっている

実は、このブルームタキソノミーを学校独自にアレンジし、生徒の評価に用いている学校が増えてきています。例えばこちら。
東京女子学園の「地球思考コード」

 
この他にも、
静岡聖光学院の「思考コード」
工学院大学付属中・高の「思考コード」
などがあります。
 

1-4. 首都圏模試センターの思考コード

もう一つ押さえておくべきなのが「首都圏模試センターの思考コード」です。先ほどのブルームタキソノミーを入試問題の出題傾向を分析するためにアレンジしたものです。
 
この思考コードと、入試問題を照らし合わせることで、どの学校がどのエリアまで問題を出してくるか?という分析はもちろん、学校側がブルームタキソノミー(あるいは思考コード)を意識した教育に取り組もうとしているかどうか?ということもチェックできます。
 
余談ですが、「開成ショック」と呼ばれた開成中の入試問題(カニ弁当の問題)は、Cレベルと言われていますが・・・どうなんでしょうか?私は思考コードのレベルで言えばBレベル(B3)だったと思っています。批判・創造というほどの問題でもなかったような。

 

2. ブルームタキソノミーで学校や塾を評価できる

ブルームタキソノミーをみれば、これまでの教育が「記憶」「理解」「応用」までで止まっていたということがわかると思います。
2020年以降、もとめられるのはその先の領域「分析」「評価」「創造」なのです。
 

2-1. プログラミング教育を「記憶」「理解」で止めていないか?

プログラミング教育をブルームタキソノミーと照らし合わせてみてみれば、プログラミングの授業が「記憶」「理解」ぐらいで終わってしまうことが考えられます。
時間的な制約を考えれば、学校では仕方がないことだと思います。
 
ですから、学校の外で創造のレベルまで持っていってくれる場所が必要になるでしょう。
その手段の一つであるプログラミング教室が、きちんと「創造」のレベルまで意識しているかはチェックしておきたいところです。
 

2-2. アクティブラーニングの注意点

アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)はあくまでも、ブルームタキソノミーの上位のレベルの目標に到達するための「手段」でしかありません。
やはり気になるのは、アクティブラーニング風な授業だけど、子供のレベルが「記憶」「理解」「応用」レベルで止まってしまうこと。
 
学校や塾がアクティブラーニングをやっているから、安心というわけではありません。その中身はしっかり評価したいですね。
 

3. 「ブルームタキソノミー」の動詞一覧表

これからの教育の指標となるブルームタキソノミーについてはなんとなくご理解いただけたかなと思います。ですが、どのように家庭教育・学校教育などに取り入れていったらいいか・・・正直、難しいなぁというのが本音です。
 
そこで手がかりとなるのが「動詞」です。
子供が何ができたら、その目標に到達しているか?がわかる「ブルームタキソノミーの目標」に対応した「動詞」の一覧表が公開されています。
元は英語だったのですが、それを日本語訳(といっても、ほとんどGoogleで機械翻訳しただけですが)にしてみました。お役に立ちそうであればご利用ください。
 
▼ 「ブルームタキソノミー」の動詞一覧表ダウンロード
※画像をクリックするとPDFが開きます。

いくつか被っている動詞がありますが、これは同じ動作でもレベルを見極める必要があるということなんだと思います。
 
動詞の表をみても(自分ができていないことも多く)まだまだハードルは高いままですが・・・(汗)自分も成長するつもりで頑張ってみたいと思います。

伴野悠佳 / YUKA TOMONO
この記事の著者伴野悠佳 / YUKA TOMONO
教育ヲタクの1児の母。自称ニコニコキッズクリエーター。東京理科大学大学院卒。元SE。小学生の頃から教育書を読んでいた教育ヲタク。大学では、電池の素材の性質について実験とコンピューターシミュレーションを比較する研究を行っていたことがきっかけでSEになる。出産&育休後、子ども向けプログラミング教室講師、子どもたちの考える力を育てるオンライン塾の講師。