AI時代の子育て奮闘記

兄弟姉妹の入会があったときに気をつけていたこと

スターウォーズのローグ・ワンを見ていたら結構悲しいお話で、ブルーになってしまった教育ヲタ母です。
 
Facebookで、「明らかに下の子が悪いのに、上の子を叱ってしまう」という兄弟をもつお母さんのお悩みを書かれた投稿を見ました。
そこで、お子さんを預かる立場からいろいろ言わせてもらおうと思います。

 

1. 異常な関係の兄弟姉妹たち

プログラミング教室も当然、兄弟姉妹で入会するケースもたくさんありました。
基本的に兄弟姉妹間に問題を抱えているというケースは、ほとんど「まれ」なので、保護者の方は安心していいと思います。兄弟喧嘩するのは普通ですからね。
 
上記のFacebookの投稿のように、お母さんに自覚があれば全く問題ありません。自覚すれば問題の7割は解決しています。あとは自分にあった対処方法を探せばいいんですから。
 
問題は・・・兄弟姉妹間が異常なのに、お母さんが気づいていないというケースです。
 

2. 異常な兄弟姉妹関係の具体例

では具体的なケースと、どう対処したかについてご紹介します。
 

ケース1:妹に暴言を浴びせる姉

小学校3年生の姉と小学校1年生の妹の姉妹の例です。
保護者同伴の体験教室では特に変わった様子は見られず、2人とも楽しそうにプログラミングを体験していました。ところが、入会して保護者の同席がなくなった途端に、お姉ちゃんが豹変します。妹に対して「死ね!」「バカ!」とレッスン中のほとんどの時間、すさまじい暴言を吐いているのです。

 
これが、妹がお姉ちゃんにちょっかいを出している、というのであればまだわかります。原因がはっきりしていますから。
ですが、彼女たちのケースでは、妹は自分の作品作りに集中しているにも関わらず、お姉ちゃんの方から一方的に執拗に暴言を浴びせているという状況です。
 
お母さんと彼女たちのやりとりをいろいろ観察していると、どうやらお母さんは妹ばかりに気を取られてしまっているということが分かりました。しっかり者のお姉ちゃんにくらべて、のんびりマイペースな妹が心配だったのかもしれません。
 
お母さんからご相談などもいただきましたが、質問は妹のことばかり。「お姉ちゃんの方は、どうです?」とこちらから質問しても、「お姉ちゃんは、まあいいんです。」とそっけない返事が返ってくるばかり。どちらかというと、お姉ちゃんの方については無関心な印象を受けました。
 

ケース1の対処方法

そこで、レッスン中では手が掛かる妹の方は気持ち放置気味にし、お姉ちゃんの方に徹底的に向き合うようにしました。
「向き合う」というのは心の持ち方も当然ですが、物理的な位置関係も非常に重要です。
 
椅子の位置もこんな感じで、妹には背を向けるぐらいの感じの配置でレッスンを行いました。

 
妹の方からは「わからない!」「どうすればいいの?」とたくさん質問が後ろから飛んできますが、ニコニコ笑いながら「どうすればいいと思う?」「前のレッスンでどうしたっけ?」と問いかけを返して答えを教えないようにします。
おそらくですが、家で困ればお母さんが対処してくれるのでしょう。それはそれで、彼女のためになりません。
妹の課題は「自力でなんとかすること」。構うばかりが愛情ではありません。
 
さて、問題のお姉ちゃんの方ですが、妹がちょっと雑に扱われ始めたことと、私が常にお姉ちゃんに気を配り、物理的にも寄り添い、話を聞き続けたことで、暴言は徐々になくなってきました。「プログラミング教室にくれば、私は大切に扱ってもらえる」といういう風に感じてもらえていたと思っています。
 
お姉ちゃんとの間に信頼関係が築けたかな?という頃に残念なことが起こります。
それはお母さんからの退会の申し出です。「妹が何も身についていないからやめます。」とのことでした。
 
じゃあ、妹さんだけ退会なのかな?と思ったら、なんとお姉ちゃんも一緒に退会とのこと。。。お姉ちゃんは続けたいと言ってくれていたのに。。。。
 
最後のレッスンの日、お姉ちゃんが最後に「また来るね!」と言ってくれました。嬉しい反面、自分の無力さと寂しさを感じました。
 

ケース2:甘やかされて育った弟たち

小学校5年生の兄と小学校3年生の弟の兄弟と、
小学校5年生の姉と小学校2年生の弟の姉弟の2組のきょうだいがいました。
 
この2組の兄弟はとっても似通っている組み合わせです。
 
どちらも上の子は努力家でしっかり者。真面目にコツコツやるタイプ。かといって、いわゆる優等生かというとそうでもなく、子供らしくふざけたりはしゃいだりする部分も持ち合わせていて、バランスが取れているという印象です。
 
で、こういうしっかり者が上にいると、下の子は両親と上の子の3人から甘やかされちゃうんでしょうか?
気に入らないと幼児のように感情をむき出しにし、怒る、暴れる、物を投げる、ひどい時には椅子を振り回すことも。

 
お母さんに甘えるのが上手で、どちらも困ったこと、嫌なことがあるとお母さんにすぐ電話。。。。しかも、さっきまで怒り狂って暴言を吐いていたのに、お母さんには猫なで声。「おかあさん、迎えにきて・・・」。
 
「ボクって、かわいそうでしょ」というアピールと、直前までの「バカ」「アホ」「うっせえ!」という暴言とのギャップにこちらも呆れるばかり。
 

ケース2の対処方法

家族からたっぷり甘やかされてきた弟くんは、まず感情のコントロールを自分ですることからはじめます。
彼らは泣けば、周りがどうにかして解決してくれることを無意識に刷り込まれているので、自分の要求が満たされるまで泣いたり暴れたりをやめません。
 
ですが、「ゲームがやりたい」「YouTubeがみたい」という彼らの要求を聞いていたら、それでは習い事になりません。自由は大事ですが、それなら教室にくる必要はないのです。なので、ここは「教室をやめてもらって構わないよ。お母さんに言って、ゲームをやりたいなら家でゲームをしていなさいね。」と毅然として伝えます。
 
それでもグズグズしているので「自分でどうするか決めて、決まったら教えてね。」と伝えました。彼らにとって自分で決断しなければならない苦しい時間です。
 
レッスンの大半を、彼らが決断する時間につかってしまうこともあります。1時間ずっと泣いていることもあります。
彼らが決断するのは、絶対に手伝いません。ただただ、見守るだけ。
上の子がなんとかなだめようとしてくれるのですが、待っててあげるのが彼らのためなんだよということを伝えて、上の子には心配しなくていい旨を伝えます。しっかりもののお兄ちゃん、お姉ちゃんは無意識のうちに、お父さんお母さんの代わりを努めようとしてくれるんですよね。
 
小学校2年生の弟くんの方は、「プログラミングやる」と決めて、毎回机に戻ってきてくれました。
小学校3年生の弟くんの方は、自分で決断することから逃げ続けていました。言い訳して、泣いて、お母さんに電話して、断られて、一人で暴れていました。それも彼にとっての学びだったと思います。
 
そして、「来週はやる気になってくれるかな?」と毎回思うのですが・・・教室にくるたびに同じことを繰り返していました。
うーん。。。何しにきてるんだ?
 

3. 兄弟姉妹の入会があったときに気をつけていたこと まとめ

気をつけていたことをまとめると
 
・子どもたちのちょっとへんだな?という行動は子供たちからのSOSだと思うこと。
・家庭と真逆の対応をすること

 
です。
 
暴れる子、暴言を吐く子って悪い子と思ってしまうかもしれませんが、「この人だったら、助けてくれるかな?」と先生に救いを求めているんだと思っています。ケース2の弟くんだって、自分の気持ちをコントロールできなくて本当はすっごく苦しいんです。助けて欲しいからこそ暴れているんだと思います。
 
また、必ずしも構うこと、甘やかすことばかりが愛情ではありません。
彼らがいままで逃げてきたことに向き合わせることも大事なことです。
 
楽しいプログラミング教室を目指すと、子供たちの本音が出やすくなると思います。その分、大変なこともありますが、子供たちの人格形成に関われるということは大変やりがいがあることだと思っています。

伴野悠佳 / YUKA TOMONO
この記事の著者伴野悠佳 / YUKA TOMONO
教育ヲタクの1児の母。自称ニコニコキッズクリエーター。東京理科大学大学院卒。元SE。小学生の頃から教育書を読んでいた教育ヲタク。大学では、電池の素材の性質について実験とコンピューターシミュレーションを比較する研究を行っていたことがきっかけでSEになる。出産&育休後、子ども向けプログラミング教室講師、子どもたちの考える力を育てるオンライン塾の講師。