2020年になりました。今年は教育改革始動の年!今年も気になる教育の話題やプログラミング教育の話題などを取り上げていきたいと思います。
新年最初の記事はSpringin’でマリオを作るシリーズの続きを・・・と思ったのですが、別の気になる話題を見つけてしまいましたのでそちらについて書いていこうと思います。
1. 年長児ってそんなに小学校に行くの?
我が家には、保育園の年長になる息子がいます。昨年12月、保育園の方から「今日は近くの小学校へ人形劇を鑑賞しにいきます」と言われ、保育園の先生に連れられて、年長組は小学校に人形劇鑑賞に行ってきたそうです。
その時は「地域の行事なのかな?」と思ってたのですが、今月になってこんなお知らせが。
え、また小学校行くの? これはもしやテレビで言っていた「保幼少接続カリキュラム」なのか?! ということで「保幼少接続カリキュラム」について調べてみました。
2. 保幼少接続カリキュラムって何?
保幼少接続カリキュラムが導入されるに至った経緯などについて、説明します。
2-1. 小学1年生が学校に適応できない「小1プロブレム」
「小1プロブレム」という言葉、ご存知の方も多いと思いますが念の為解説をしておきたいと思います。「小1プロブレム」とは小学1年生がぶつかる壁や問題行動のことです。
■子ども側が問題を感じることとしては
・学校に行きたくない
・勉強についていけない
・机に向かっているのが苦痛
・友達とコミュニケーションが取れない
など。
■学校側が問題を感じることとしては
・授業中に立ち歩く
・教室の外へ出て行ってしまう
・授業中も私語が止まない
・ケンカなどのトラブルが多い
などがあります。
2-2. 「小1プロブレム」の原因は?
学校に対する調査結果を見ると、学校側は「小1プロブレムが起きるのは、家庭の指導に問題がある」と考えているようです。確かに原因の一部はそこにあるかもしれませんが、全国的に起きている問題を家庭のせいにするのは、ちょっと無理があるような気がします。
▼参考資料:東京都公立小・中学校における第1学年の児童・生徒の学校生活への適応状況にかかわる実態調査について
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/064/siryo/attach/1365782.htm
これはとある民間人校長の先生に聞いたお話の受け売りなのですが、「小1プロブレムの原因は、幼児教育の質が上がったこと」ではないかという意見があります。私はこの意見に賛同します。
どういうことかと言いますと、幼児期には自由にのびのび遊び、遊びを通して好奇心を育むことが良い、とされるようになりました。その結果、普通の保育園や幼稚園でも遊びを中心とした保育が行われるのが当たり前になってきました。
ところが、そのようにのびのび育ってきた子どもが、小学校に入ってからいきなり「45分間机に座り続けなさい」という環境に置かれるようになるわけです。これは問題が起きて当然と言えるでしょう。
2-3. 保幼少接続カリキュラムは2つある
そのような小1プロブレムを解消するために導入されたのが「保幼少接続カリキュラム」です。「保幼少接続カリキュラム」は幼児期(保育園、幼稚園)に行われる「アプローチカリキュラム」と、小学校に入ってから行われる「スタートアップカリキュラム」があります。
冒頭に紹介した、うちの息子が小学校にしょっちゅう行くのは「スタートアップカリキュラム」の一環のようですね。
3. 「アプローチカリキュラム」の実際は?
では、アプローチカリキュラムではどのようなことが行われるのでしょうか? 息子に先月の人形劇鑑賞のことを聞いてみました。
息子が言うには
・他の保育園、幼稚園の子たちもきていた。
・小学生もいた
・すごくたくさん人がいてびっくりした。
とのこと。
入学予定の学校は人数が多い学校なので、そのギャップに驚いたようです。ギャップを事前に知っておくことで、子どもも心の準備ができると思うのでいい取り組みだと思いました。
4. まとめ
今後も息子がどのようなカリキュラムを体験するのか、詳細を報告してまいりたいと思います。
また、保幼少接続カリキュラムは各地自体によって異なります。
「〇〇区 保幼少接続カリキュラム」「〇〇市 スタートアップカリキュラム」と言ったキーワードで検索すると、お住まいの自治体のカリキュラムが見つかることもありますのでぜひ検索してみてください。
▼参考資料:文科省「小学校学習指導要領における「幼児教育との接続」や「スタートカリキュラム」に関連する主な記述」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/064/siryo/attach/1365782.htm