Scratchなんか大嫌いだ!

子ども向けプログラミングといえばScratch、というほどもっとも浸透している教材。実は、かなり難しい教材です。その結果、プログラミング嫌いを作ってしまうことも。Scratchの気をつけたいポイントをご紹介します。

Scratchをプログラミング教室ではどう教えているか

多くの教室が採用しているのが、ズバリ「写経」です。「写経」とは、お手本プログラムを丸写しする作業のこと。ゲームのプログラムを丸写しすればプログラミングができるようになるでしょう、という理由です。

その他にも「写経」を採用する理由はあります。
・子どもからの質問が少ないので、大人数を一度に指導できる
・誰でも教えられるので、大学生のアルバイトでも教えられる

などプログラミング教室側にメリットがあるので採用しているのです。

写経のメリット・デメリット

この写経という方法にはいいところもありますが、弊害ももあります。

メリット デメリット
すぐにプログラムが完成するので達成感がある 試行錯誤しなくなる
プログラムの作り方がわかる ただ写しているだけなので何も考えていない
理解力がある子ならすぐに応用できる 自分で発想しなくなる
チャレンジ精神旺盛な子には挑戦しがいがある 自信がない子にやらせるとプログラミングを嫌いになるも

「メリット」がうまく機能したお子さんは、写経をきっかけに自分で面白いアイデアを考えて、バリバリプログラムを書くようになります。

反対に、何も考えることなくただ受け身で写経だけしているお子さんは、何も身についておらず「次は、どんなゲームで僕をたのしませてくれるの?」という態度になってしまうことも。

そうなってしまうと、プログラミング教育としては大失敗と言えるのではないでしょうか。

Scratchが向いているのはどんな子?

地頭がいい子にはScratchの写経おすすめです。
ここでいう「地頭がいい」とはこんな特徴を持ったお子さんです。

(1)どんなことにも興味、関心をもち面白がれる子
Scratchのねこが歩いただけで、爆笑できる子は見込みあり!
(2)失敗を恐れずにどんどん挑戦できる子
Scratchを勝手にさわって、自分なりに研究できる子は伸びますよ!
(3)発想がたくさん湧き出る子
こういうことできる?こうしてみたいな!というアイデアを自由に発想できる子はScratch好きに!

一方でこんな子にはScratchは少し待った方がいいかも。

(1)無気力・自信がない子
「つまらない」「めんどくさい」という発言の裏には自信のなさが隠れています。
失敗することを恐れている子にはScratchは向きません。
(2)言われたことしかできない子
自分自身を表現することをやめてしまっている場合は、
Scratchはお勉強のツールの一つにしかならずモチベーションが上がらないようです。

Scratchの前に、もっと簡単な教材で自分を表現する楽しさを味わってからScratchに挑戦するといいかもしれませんね。

Scratchに似たツール「プログラミン」

文科省が提供しているツール、プログラミンはお勧めしません。プログラムを下から書くという習慣ってないと思います。あとは、絵の上にプログラムが乗っかっているというビジュアルが見辛いです。。。。見た目が可愛いだけに、残念。

まとめ

Scratchは子ども用に作られた教材ですが、お子さんによっては難しく相性が合わない可能性もあります。また、写経という方法はかなり慎重に導入しないと、考える力を奪ってしまうことも。Scratchの気をつけたいポイントに配慮して楽しくプログラミングをしてみてくださいね。

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